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こんにちは。所属カウンセラーの清田直芳です。


介護の仕事を長い間やってきて、ご利用者の方とお話をするきっかけに「好きな食べ物って何ですか?」という質問を良くします。


この質問に対してどのような答えが返ってくることが多いと思いますか?


これは、しっかりと統計を取った訳ではありませんので感覚的にですが、約半分の方、もしかしたら半分以上の方が「好き嫌いはない」と答えられます。


そこから、「強いて言えば」みたいに深掘りして行けば、「マグロ!」とか出て来ることもあるんですけど、、、。マグロは人気です。でも、多くの方の答えが「好き嫌いはない」です。


さらに話を聞いていくと、100パーセントと言っていいくらい、戦争中や戦後で食べ物が満足にない時代の話をされます。好き嫌いをしていたら生きていけないっていうことなんですね。


そのようなお話を聞かせていただく度に、いかに自分が恵まれているかっていうことを痛感させられます。


そして、これは僕がもっとも尊敬するAさんと言うご利用者のおばあちゃんに、この質問をして教えてもらったことです。


どうして僕がAさんを尊敬しているかと言う話を少ししておきたいと思います。


理由は、「笑顔がステキ!」「チャーミング」「いつも感謝を忘れない」などいくつもあるんですけど、過去に様々な体験をされて来たからこそという、生きた知恵をお持ちだからです。それが、ふとした時に出て来るですね。この話もそんな風にして聞かせていただきました。


「 Aさんの一番好きな食べ物って何ですか?」


ある日、お決まりの質問を何気なしにしてみました。


Aさんの答えは「好き嫌いはないよ」という、この年代の方に多い答えだったのですが、そこから子育ての話に進んでいきました。


「好き嫌いはないよ。何でも食べる。子供も好き嫌いしないようにね、『美味しい、美味しい』って言って食べるの」


「え? Aさんが『美味しい、美味しい』って言って食べるんですか?」


「そうだよ。私が何でも美味しそうに食べていたら、子供も何でも好き嫌いなく食べるようになるからね。だから、子供も好き嫌い全然ない」


子は親の背中を見て育つ、と言いますけどまさにその通りなんですよね。良い部分も悪い部分も、子供は親の影響をとても強く受けます。


好き嫌いをしない子になって欲しかったら、まず自分が好き嫌いなくご飯を食べる。きっと、いつも怒っていて、喧嘩ばかりしているような子供になって欲しいと願っている親御さんはいないと思いますけど、その姿を見せてしまっている方も多いのではないでしょうか?


お子様に「こうなって欲しい」と願うのであれば、まず自分が実践してその姿を見せること。それが一番大事なのだとAさんから学ばせていただきました。


最後までお読みいただきありがとうございます。


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