今日は前回行われた心理学セミナー『人と人とのつながりが幸せをつくる』でお話した内容について、こちらのブログでも書いていきたいと思います。
一度に書くには分量が多いので、今回も複数に分けて投稿させていただきますね。
このセミナーのテーマは一言で言えば人間関係についてです。今日は人間関係がどのように、私たちの人生に影響しているかについて書きます。
幸せか不幸せかを左右する物はたくさんありますよね。仕事、お金、頭の良さ、などなど。
その中でも最も影響が大きいとされているのは何だと思いますか?
幸せに最も影響をしているもの、それは『良い人間関係』です。
この流れだとあまりにもそのままですが、、、。
これは、幸福についてのハーバードの研究で分かったことです。
この研究結果を見て、「まあ、そうだろうなあ」というのが私の感想です。共感される方も多いのではないでしょうか?
人間関係の大切さを実感するのに、少しイメージをしていただきたいと思います。
1.あなたはお金持ちで、食べる物や着る物、住む家には何一つ苦労していません。お金で手に入る物はなんでも手に入ります。
でも、無人島で一人暮らしです。
2.あなたは貧乏で、食べる物や着る物に困り、住む家もありません。お金が無いことで困ることがたくさんあります。
でも、仲の良い家族や友人に囲まれています。
どちらか一つ選ぶとしたらどちらを選びますか?
ちなみに、私だったら迷わず2です。以前、違うセミナーでこの質問をした時も、選んだのは皆さん2でした。
生活に困窮していない人が多い日本だからこそ、そのように思う部分はあるかと思いますが、実際に両方を体験したとしても、私だったら2を選ぶように思いますね。
そして、良い人間関係の対極である孤独だと、早期死亡率が26%高まるという研究結果もあります。
どうして、これ程までに人間関係が幸福に影響しているのでしょうか?
それは、人間がもともと群れで生活をしていた社会的な動物だったからです。
人間に進化する前、猿だった時代から今に至るまで、集団でいることで生き残る確率は圧倒的に高まります。
・危険な動物が接近して来た時、群れで危険を知らせ合うことで、いち早く逃げることができる。
・集団で食料を探していれば食事に有り付ける確率が上がり、飢えの恐れが減る。
・怪我をしてしまっても、仲間が助けてくれる。
具体例を書いてみましたが、その他にも仲間がいることで命が助かったシチュエーションは山ほどあったでしょう。
このように、仲間といることは生き残るためにとても重要でした。しかし、孤独であればその確率は下がってしまいます。そのことを脅威に感じることで、免疫システムが過剰に働いてしまい、心身にも悪影響を与えてしまうようです。
以前に見た番組では、ゴリラにも同じような傾向があるようで、確か病気か何かの理由で集団から隔離された一頭が、明らかに鬱病の症状に陥ったそうです。
このように、人間関係は人や群れで暮らす動物の幸福に、大きく影響をしています。
そして、幸福以外の部分でも、イライラしている人の近くにいるとイライラしやすくなったり、怒りっぽい人の近くにいると同じく怒りっぽくなったり、どのような人と一緒にいるかということが、性格や感情面にも影響を及ぼします。
群れで生活するためには、なるべく調和が取れていて争いが起こらない方が望ましい訳ですから、自然と同じようなパーソナリティになっていくということですね。
日本は島国ですから、多様な人種と交流する機会が少なかったので、その傾向はより強いでしょう。特に田舎では同質化が求められ、異質なものを排除する傾向があるのは、何となくイメージできるのではないでしょうか?
その他にも、これは思い込みも入っている可能性もありますが、飼い主とペットの犬の顔が似ている、という画像も見たことがあります。
犬は共感能力が高いと言われていますから、飼い主の気持ちに共感して、同じような表情をすることが続いた結果、顔も似てくるのかもしれません。
このように、私たちが普段接している人の影響を、良くも悪くも非常に大きく受けています。
そして、私たちも大きく影響を与えているということでもあります。
どのような人と付き合うか? そして自分がどのように周りに影響を与えたいか?
考え方や価値観は様々ですが、それだけ多くの影響を相互に与え合っているということを知っておくことは、大切だと思います。
次回も、セミナーで取り上げた人間関係をテーマに書いていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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